『ためいき』
ためいきをつく君は僕に呆れてる
ほかの言葉に紛れ目立たなくしてるのに
つい油断して方言混じっちゃうんだ
君は僕の地元など行ったことはないんだろう
そこそこ一応人気はあると思うんだ
愛媛には負けるけどみかんがおいしい
些細な夏祭りには
(よいよい よいやさ)夜が更けるぜ
踊らなきゃ損だよ
行事に行かねえやつは
ご近所の人を悲しませる
ためいき なぜ 心から田舎愛してるのに
都会の君から馬鹿にされるのがしゃくだ
僕は君のポストにるるぶ押し入れて
下りのJRのずっと遠くまで
一緒に行きたい そこが僕の故郷さ
分かってほしいくせに もう
(ぜんぜん ぜんぜん)
上辺ばっかり だったのは僕のほう
君の東京弁を
真似ても都会人にはなりきれないのに
泥道 など 人ごみの中であまりに脆く
丈夫なアスファルトだから長く使えるよ
路線図 ああ いまだ頼りなくホームで迷う
それでも人には聞かない 意地張り続ける
東京 ああ 心からここに染められたなら
田舎からの 小包を母へ送り返すから

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