『左様でボス』

予報天気は曇り
音わずかも立てぬコンクリの道
俺はボスの少し後ろ 腕を組んで上を向き歩く
その背中広い男 弾でもはじき飛ばせる

いちからやれよと 頼みの片腕なれるまで
大将と仰ぐほど 大事な事を命令される

左様でボスの言うとおり敵を迎え撃とう
決して見るはずの出来ない明日へと
俺が連れ去って行く
サヨナラおまえ どうか恨んでくれるなよ
裏切り者は許さねえ

命はもう捨ててる
ほんの少しの疑問も湧かぬまま
ボスの背に付いて行く 後ろ姿をずっと見つめてる
お沙汰を待ってる俺に 振り向いた最強の顔

ガンつけないでね 傷つくよ恐すぎて
固かった誓いだが 脆い心 暴き出される

今宵のボスの機嫌どうか静かに覗き見る
手を振る意味は「少しだけ近くへ寄って来いよ」
立ち入った居酒屋に一人どっかりと座り込んだ
どうやら今夜は飲み足りないようだ・・・

最近は 最近は
腹割って話せるこの日だけ
ボスは少しだけ優しいんだ